「すべて闘いだったので」。 トヨタイムズのカメラにそう言い残して、豊田章男会長は会場に向かった。 1月13日、製造業の経営者や役員200名が集まって行われたNPS研究会の総会で、豊田会長がトヨタ生産方式(TPS)をテーマに講演を行った。 演題は「私とTPS ~現場に主権を取り戻す闘い~」。スピーチと出席者とのQ&Aセッションは90分に及んだ。 どこに行っても「トヨタの御曹司」という目から逃れられず、「私はいったい何者なのか」と悩み続けてきた豊田会長。その心の支えとなったのが、TPSとの出会いだったのだという