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バービー はいろいろな意味でイメージで運がない映画かもしれない。しかし実際に見てみると180度違うことに気づくだろう

9 個月前
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(基於 PinQueue 指標)
バービー

監督/グレタ・ガーウィグ


出演
マーゴット・ロビー
ライアン・ゴズリング
シム・リウ
ケイト・マッキノン

ファンアートとして SNS に公開されたオッペンハイマーとのコラボ画像に公式サイトが「いいね」と好意的なコメントをしてしまったことから 様々な話題になってしまったこの「バービー」だが 映画の本質そのものは全く違ったものであり アメリカでの広報の失敗がこれほどにも 映画作品に様々なイメージ付けをしてしまうという大きな課題を具現化した作品とも言える

冒頭から人形遊びの定義が赤ちゃんだったところからバービーの登場により分身として遊びへの移行をシュールにパロディ化。
ある意味桃源郷であるバービーランドで住むバービー(マーゴット・ロビー)。その世界はすべて女性が決定権を持っている。毎日がパーティ三昧。自分たちの思い通りのなる世界だが、バービーはあるキーワードを発することで、バービーランドの違和感に悩まされていく。その解決には人間界に行き事態を収集するしか無い…といわれ、バービーは人間界へと旅立つ。それについてきたのがケン(ライアン・ゴズリング)だった。
人間界に来たバービーは、誰もが何歳になってもバービーで遊んでいないこと。社会がシンプルではないこと、男性優位であることを知り落ち込む。一方のケンは男性優位社会をバービーランドで実現する夢を持つのだが…



監督の グレタ・ガーヴィグが描きたかったのは 現代社会における様々な対立構造の根幹に至る部分だろう。
それは、自分自身が持っているであろう可能性や夢。そういったものに対して外部の影響を受けず、自分の中で一番大切にしている気持ちと向き合って、前に進んでほしい欲しいというメッセージ。

ただ、そこに至るまでの過程で 人間社会が作り上げてきた 男性優位社会という旧依然体質であったり、女性が今まで迫害し抑圧され押さえつけられてきたことに対する不満といった部分を 数々のセリフで語り上げるところにはまさにフェミニズム的であり、それを役者に喋らせているいっぽう、演出としての表現はどこかコミカル。

これは、あえてそういったコミカルにすることで 新たな対立構造を生み出すのではなく 人間社会が生み出してきたそういった流れを実際に深く知ってもらおうという部分を含めての演出だと容易に想像ができる

また 販売元のマテル社の 過去に対しても比較的 ウィットに描いており ルース・ハンドラーの脱税や倒産があった事実などもセリフで語られており、そういった過去を明らかに表現した上で、そこからの改善を踏まえるひょうげんにしたところは現代映画らしいところだろう。
(もっともディズニーも一度倒産していることを考えると、倒産・破産からの大いなる復帰はアメリカン・ドリームの象徴のひとつなのかもしれない)

さらに過去のバービー人形のなかでも 失敗作と言われてるものも堂々と画面に出して「失敗作」と明確に表現するというのもアメリカ的で面白い


とはいえ 女性の社会進出や社会的に女性に求められるイメージなどの「古い男性社会の中での女性のポジションを明確に表現し、それがターニングキーワードになる」という部分が印象的なのは間違いがなく、そこは「フェミニズムこそ至高」という解釈をされてしまうのは仕方ないかもしれないし、そう感じる人がいるのも当然だろう


ここからはネタバレも含めて


この映画を観た場合に出てくるキーワードが
フェミニズム
男尊女卑
ジェンダー
といった、昨今の社会で聞かれるものばかりだが、この映画はそこは「演出」であって「メッセージ」ではないところを踏まえておくことが大切だと言える。

女性上位のバービーランド

男性上位のバービーランド
になるという展開。
これはフェミニズムの理想郷ともいえるバービーランドと現実社会のひずみを表したとも言える現実社会のメタファーであることは明確。

映画の展開で、バービーランドはいままでどおりの女性がすべての決定権を持つ社会に戻る…が、男性もある一定の地位を確保できるというユートピアになったように見える

劇中では、フェミニズムこそすべて…的思想のセリフもある
男性優位社会を揶揄したシーンも多々ある(マテル社の会議室に女性が一人もいないのもそのメタファーだろう)
しかしそれらのセリフと演出は最後の最後にちゃぶ台返しをするようなバービーの選択…

それこそがグレタ・ガーウィグ監督の一番言いたいところだろう。
今までの社会、新たな社会といった 第3者が押し付ける概念にすべての思考ベクトルを委ねるのではなく、自分で取捨選択をして社会を自分で切り開いていくことが何よりも大切である…ということだろう。

物凄くシンプルに言うと、
様々な思想や主張は尊重をした上で「自分」で判断をしてね
ということにつきる。

その一つの表現として創業者の
白人、黒人、アジア系、ふくよかであったり、妊婦であったり。
仕事も
モデルから研究者から大統領まで
女性の未来の可能性は無限である…と言わんばかりに様々なバービーが登場する

これは劇中にも登場した創業者ルース・ハンドラーの
『あらゆる女の子の無限の可能性を刺激する』
という部分に通じるものであり、バービーそのものが昔から人種や職業差別を気にせずに、バービー人形を販売してきたことにも繋がっているところだろう。


そして配役だが、バービーを演じたマーゴット・ロビーの美しさは、まさにバービーを演じるための女優といってもいいだろう。バービーの世界で、話し相手が全てバービーというコメディで有りつつバカバカしいシーンも、マーゴット・ロビーが演じているだけで、映画として観えてしまう説得力。

相手方のケンもライアンゴズリングの演技の良さと 心底楽しそうに写っている彼の姿を見るだけでも面白いし もう別のケンである シム・リウとの立ち位置も常に面白いものになっており キレキレのダンスなどを含めてケンとしての面白さを表現するにはバッチリだと言える



そしてラストのワンカットがとても興味深い。
底に至るまでのバービーが受けた影響。特に涙を流すきっかけとなったさまざまな事案を踏まえておくと納得のラストだと言える。
さらに「人形であるバービー」はヒトではない。それを示唆する「生殖器がないからね」といったセリフが印象的だがサラリと使われる。そのアンチテーゼ的にラストシーンを婦人科受診にすることで、バービーがヒトとして転生したことを明確したカットだと言える。

これが子どもを産んでいたりすると、ジェンダーやフェミニズムがなんらかのアクションを起こしただろうから、女性監督らしいラストカットと言えるだろう


あとは劇中に神の声として
「マーゴット・ロビーに言われても説得力がない」
というセリフが最大に面白かったところかもしれない
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