無人月面探査機「SLIM」ピンポイント着陸成功 実際の画像も公開 (24/01/25 19:34)

3 個月前
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(基於 PinQueue 指標)
JAXAは25日、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられ、1月20日に月に着陸した無人探査機「SLIM」が、狙った地点から誤差100m以内のピンポイント着陸に成功していたと発表しました。
そして新たに月からの「画像」も公開され、担当者が「腰を抜かした」と感慨深く語りました。

2023年9月、種子島宇宙センターから打ち上げられたH2Aロケット47号機に搭載された無人探査機「SLIM」は、1月20日未明、日本初、世界で5カ国目となる月への着陸を成功させました。

これまで各国が成功させてきた月着陸は、狙った地点から誤差数km~数十kmあったのに対し、「SLIM」は誤差100m以内を目指していて、JAXAは25日、会見でこのピンポイント着陸に成功したと発表しました。

担当者は「高度50m付近までは誤差たった3mのほぼ完璧な状態だった」とした上で、その後2つのエンジンのうちの1つが、何らかの理由で脱落したために、横方向の推力が生まれ、結果として狙った地点から約55m離れた地点に着陸したということです。

会見ではSLIMの着陸直前に分離されたロボット「LEV-2」が撮影した実際の画像が公開されました。生々しい月面の画像。そこに着陸したSLIMの姿を見事にとらえています。

宇宙科学研究所・SLIMプロジェクトの坂井真一郎プロジェクトマネージャは会見で「すごいですよね!自分たちのつくった衛星が本当に月に行き、隣にいるロボットが画像を撮ってくれたと思うと、あの画像を見た瞬間、私は腰が抜けそうになったんですが、それくらいすごいインパクトを受けた」と興奮気味に語りました。

「SLIM」は着陸の姿勢が想定と異なったため、太陽光パネルが太陽の方向を向いておらず現在は発電できない状態ですが、内蔵バッテリーで稼働した短い時間ながら、月の表面を観測できたということです。

今後、太陽の当たり方次第では、発電が始まる可能性もあり、復旧に向けて準備を進めています。

坂井プロジェクトマネージャは「正直なところよくあの形でとどまってくれた。太陽電池パネルが完全に地面を向いてしまっていれば、そこに太陽が当たる可能性はほとんどなくなってしまうので、今まで誰もなかったことを実現し、『降りられるところに降りる』のではなく『降りたいところに降りる』ことができると実証した。いろんな意味で新しい扉が開き、今後、これまでできなかったようなミッションができるようになるのでは。そこが一番の意義ではないか」とコメントしました。
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